白河文化交流館 コミネス

昭和キネマの恋心 


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本映画で初めてキスシーンが演じられたのは1946年『はたちの青春』という松竹製作の恋愛映画でした。松竹は戦前から『愛染かつら』を初めとする恋愛映画を最もうまくつくれる松竹大船撮影所を作り、戦時中も「戦争映画よりも恋愛映画」の道を貫いたことで知られています。戦後、封建的な恋愛から欧米のキスシーンのような「民主主義」の自由恋愛へと開かれていった日本。では、自由恋愛へと開かれた日本で、恋愛映画にたけていた松竹は昭和の恋心をどのように映し出してきたのでしょうか?本企画ではその全てを眼差すことはできませんが、50年代、60年代、70年代の松竹恋愛映画3作品を特集してみました。昭和キネマに恋心を映し出してきた彼/彼女らの恋愛模様とその変遷を楽しんでいただけたらと思います。映画上映後には「「横顔の君」佐田啓二」(『日本映画は生きている第5巻』岩波書店 所収)で松竹論を展開した新潟大学人文学部准教授の石田美紀さんによる映画解説があります。 

開催日

平成30年12月15日(土)~16日(日)

上映作品(35mmフィルム上映)

『君の名は 第一部』『今年の恋』『さらば夏の光よ』

 

君の名は 第1部_002

                                        Ⓒ1953松竹株式会社

ふたりの男女の純真な愛と波乱の人生、すれ違いの悲愁を描いたメロドラマの金字塔

 

『君の名は 第一部』(1953年、127分)

監督:大庭秀雄(『君の名は』全3部作)

原作:菊田一夫『君の名は』(NHKラジオドラマ)

主演:佐田啓二 岸惠子

音楽:古関裕而(「栄光は君に輝く」、「オリンピック・マーチ」、『モスラ』)

 

東京大空襲の炎の中お互いの命を助けあった男女・後宮春樹と氏家真知子。二人は半年後同じ銀座の数寄屋橋の上で再開することを誓うが、別れ際、「君の名は」と聞いた春樹の声は届かず、彼女は名を言わず立去ってしまうのだった。「戦後松竹三羽鳥」の一人佐田啓二と松竹の看板女優・岸惠子の共演で大ヒットを記録したメロドラマの金字塔。すれ違いながらも純真な愛の姿を追い求める男女の姿が自由恋愛の時代を迎えていた大衆に支持を得た。また、「真知子巻」と呼ばれる岸のストール巻が大流行した。

 

 

今年の恋2

                                      Ⓒ1962 松竹株式会社

 

銀座小料理屋の看板娘とエリート大学院生の軽やかでコミカルな恋物語

 

『今年の恋』(1962年、82分)

監督・脚本:木下惠介(『カルメン故郷に帰る』『二十四の瞳』『樽山節考』)

主演:吉田輝雄、岡田茉莉子

音楽:木下忠司(『喜びも悲しみも幾歳月』『トラック野郎』シリーズ、『水戸黄門』)

 

銀座の小料理屋「愛川」の長男・一郎には看板娘の姉・美加子が、その親友で横浜の山田家の息子・光には大学院生の兄・正がいる。それぞれ弟想いの美加子と正はいがみ合いつつも次第に惹かれあっていき……。二組の家族を舞台に、高校生の友情と、彼らの兄と姉の恋を軽妙洒脱なタッチで描いたラブ・ストーリー。当時、松竹が売出し中の女優・岡田茉莉子と、新東宝から移籍してきた吉田輝雄のコンビで、監督・木下恵介が松竹大船調の恋愛劇と喜劇を軽やかに結晶させた。

【第17回毎日映画コンクール女優賞(岡田茉莉子)】

 

さらば夏の光よ

                                    Ⓒ1976 松竹株式会社

 

友情と愛情と「三人でひと揃い」の関係で揺れ動く青春映画の傑作


『さらば夏の光よ』(1976年、89分)

監督:山根成之(『愛と誠』『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』)

原作:遠藤周作『さらば夏の光よ』

主演:郷ひろみ、秋吉久美子、川口厚

音楽:大野雄二(『犬神家の一族』『野生の照明』『ルパン三世 カリオストロの城』)

 

明るく行動的な南条宏と内向的な野呂文平は、対照的な性格ながら同じ部屋で生活する親友同士。宏はアルバイトの応募先で出会った従業員・戸田京子に心を奪われるが、野呂も彼女に惹かれていることを知り、親友のために身を引こうとする……。郷ひろみ主演のアイドル映画で、原作者・遠藤周作の自己犠牲の精神を孕んだ愛と哀しみの青春映画。友情と愛情と「三人でひと揃い」の関係の間で揺れ動く郷ひろみ、秋吉久美子、川口厚の瑞々しく切実な人物像に心打たれる傑作。

【1976年『映画芸術』誌ベストテン第1位】

スケジュール

12月15日(土) 上映15分前開場
①13:10~15:17 『君の名は第一部』
 15:20~15:40 映画解説
②16:30~17:52 『今年の恋』
 17:55~18:15 映画解説
③18:50~20:20 『さらば夏の光よ』
 20:20~20:40 映画解説

12月16日(日)
④10:30~12:00 『さらば夏の光よ』
 12:00~12:20 映画解説
⑤13:10~14:32 『今年の恋』
 14:35~14:55 映画解説
⑥15:30~17:37 『君の名は 第一部』
 17:40~18:00 映画解説

会 場

白河文化交流館コミネス 小ホール

映画解説

石田美紀(新潟大学人文学部准教授)
佐々木郁哉(白河文化交流館コミネス事業課)

料 金(全席自由)

各回500円(日時指定)

1日通し券1,000円(日にち指定)
※障がい者割引制度がございますので詳しくはお問合せください。
※託児サービスあり(有料、公演日の1週間前までに予約。詳細はお問い合わせください。)

チケット取扱い

白河文化交流館コミネス(受付時間 9:00~20:00 火曜日休館)
インターネット予約 コミネスHP「チケット予約」http://www.cominess.jp/ticket-2

主 催

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